KG+ 2023

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32-1

鷹巣由佳

Yuka Takasu

犬か、狼か、見分けが よくつかない

32-1)
犬か、狼か、見分けが よくつかないentre chien et loup

夕方、辺りが薄暗くなる頃のことを、日本では「たそがれ時」といいます。日が暮れて薄暗くなり相手の顔の見分けがつきにくく「あなたは誰ですか?」と問いかける「誰そ彼れ」からきているそうです。フランスでは夕方の薄暗くなる頃を、「アントレ シアン エ ルー: entre chien et loup (犬か、狼か、見分けがよくつかない)ということから着想を得て、曖昧な黒い本を作りました。
見分けがよくつかないからじっくり見ようとし、じっくりみることで見つかるもの。
「あなたは誰ですか?」という問い。それは誰かを特定できるようであって、誰にでも当てはまるような、音楽のようでもあり、詩のようでもある。感じ方や考え方は自由であるといっても、健やかに生きる事が困難な現代社会を反映しているようでもある。この問いへの解を模索する過程がさまざまな個性や違い、多様性を共有する試みです。

この展示では、曖昧な黒い本そのものと、
本を作る上で課題となる、様々な印刷の実験的試みなどからできた新作を発表します。
2021年のフランス滞在中に撮影した写真を再構成し、
パンデミックの中で、国境を越えたことで感じたもの、向き合ったこと、

画像としての写真に常に触れている今、実際に印刷し、かたちとして、物としての印刷や、本という媒体について考えます。ひとつではない、何層にもなったレイヤーのような、角度を変えることでみえるものを模索しています。

4/15(土)・16(日)客室内限定展示(要予約)
下記フォームよりお申し込みください。
https://forms.gle/pZM2fAcArewLQj846

鷹巣 由佳 takasu yuka
愛知県生まれ・在住。グラフィックデザイナー。2021年に創設されたKYOTOGRAPHIE×Ruinart「Ruinart Japan Award」初代受賞。2021年秋フランスに滞在し、ルイナールのアート・レジデンシー・プログラムに参加。第55回富士フイルムフォトコンテストフォトブック部門審査員特別賞など受賞。デザイン事務所 211design-meme-主宰。撮ったあとの楽しみかた「写真にまつわるエトセトラ」講師。ヨーロッパやアジアなどを中心にまわり、旅と日常の境界線や言葉にできない何かを様々な視点で表現を試み、紙を中心に布やアクリルなど様々な素材を用い、AI等の身近な先端技術と、偶然や確率考現学的観点から「予期せぬ予期」を探る作品制作をしている。

写真集として『kiitos』(2014)、『NEW ANGLE PHOTOGRAPHY』(2015年)『◯(maru/circular)』(2016)『KIASMA』(2017)『Omonpacal』(2018)『mille-pèlerille,YELLOW PAGES、RED PAGES,BLUE PAGES』(2019)『GREEN PAGES』(2020)『WHITE PAGES』(2021)などがあり、世界各国のアートブックフェアで販売・展開している。
I Never Read, Art Book Fair Basel[スイス・バーゼル] Printed Matter, NY ART BOOK FAIR[アメリカ・ニューヨーク] TOKYO ART BOOK FAIR[日本・東京] Taipei Art book fair 草率季[台湾・台北] UNLIMITED EDITION– Seoul Art Book Fair[韓国・ソウル] New Japanese Horizon:The WAH Center’s 23rd Anniversary Year[Brooklyn][アメリカ・ブルックリン] SETOUCHI ART BOOK FAIR[日本・瀬戸内]等

HP
http://takasuyuka.211design.com/portfolio/

Instagram
https://www.instagram.com/takasu.yuka/

TASSEL HOTEL

〒605-0022 京都府京都市東山区大井手町103−3

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