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RASIKI
RASIKI
Red Lips
「Red Lips」はかつて女性の排他的な美しさの象徴であり、社会的なシンボルとして表現されてきた。 ジェンダー平等が謳われる昨今では、より自由で強力な文化的象徴となっている。 しかし、「Red Lips」(赤い唇)が伝える表現の自由は歴史上多くの犠牲のもとに培われてきたことを私たちは忘れてはいけない。 このプロジェクトではコンテンポラリーダンスの手法をポートレートへ引用している。赤い円は、世の中の固定観念やジェンダーに対する偏見のシンボルであり、また、固定観念を覚醒の力で打ち破る際に隔たる大きなバリアでもある。 そのような偏った価値観に覆われ、あるいは無差別な攻撃に直面した際の無力感、戸惑いをポートレートで表現し、年齢、性別、国籍に関係なく唇に纏う感情や意思を「Red Lips」のコンテンポラリーパフォーマンスを通して表現する。 本作を通して、感情を可視化し鑑賞者のもつ見えないジェンダーに対する価値観を作家は問題定義する。
COCOTO by COCO Gallery
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