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藤倉 翼
Tsubara Fujikura
ネオンサイン9
ネオンサインはその場所や地域を象徴する存在で そこに集う人々や文化を統合したシンボルとして存在する。 印刷技術の進化とともに大型のアクリル電飾看板が隆盛を極め ネオン管職人の減少とともに各地のネオンサインは 減少の一途を辿り、今や風前の灯火である。 この作品は、その消え行くネオンサインに正面から向かいあい 装飾を廃してストレートに撮影したものである。 ネオン管職人の技術と、看板という商業美術の文脈において 一時代を築いたネオンサインに対するオマージュである。 通常屋外で見上げることが大半のネオンサインは写真化の プロセスを経た時点で、屋外広告・案内看板という 本来の意味性は取り除かれ、ネオンサインそのものの工芸的価値と アノニマスな職人の芸術性が輝き出す。
VOU/棒
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