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上條翔太
Shota Kamijo
沈黙のゆりかご
近年、子育ては「贅沢」と呼ばれ、絆は選択のひとつとなった。
家庭や世代の継承が個人の自由の中に分解されていく社会で、
作者はなおも“見えないつながり”を探している。
古来より日本では、子どもは親の背中を見て育つと言われてきた。
その言葉に着想を得て、作者は「絆は背中に宿る」という仮説のもと、
身体を媒介とした継承のかたちを探りながら制作を行っている。
眠る子どもに布団を掛けるという日常の仕草は、
かつて誰かが繰り返してきた行為の延長線上にあり、
その温もりの中に、消えゆく絆の記憶がかすかに息づいている。
作品は、語られないまま受け継がれていく感情や、
身体の奥に沈む“他者の記憶”の存在を静かに見つめる。
本作《Silent Cradle》は、
絆が希薄化する時代においても、
記憶を通して受け継がれていく“沈黙の絆”を描き出す。
lulu HOSTEL | SPACE
京都市中京区二条油小路町270-1
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