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小玉真由美、青野昭子
Mayumi Kodama, Akiko Aono
見えない層をたどる
写真は何を写し、どのように成立してきたのか。本展はその根源的な問いを、「光」と「影」という写真の最小単位から再考する二人展である。写真をイメージとして消費するのではなく、知覚や物質、構造のレベルから問い直す点に本展の主眼がある。
青野は日常の風景から光を掬い上げ、デジタル処理による揺らぎを介して、現実と気配の境界を漂う像、別の仕方で立ち上がる存在の像を生成する。見るという行為は、確かさを掴むことではなく、揺れのなかに身を置くことなのかもしれない。本展では19世紀の古典技法アンブロタイプを用いた作品を提示する。デジタルとアナログ、視覚と触覚、記憶を往還する実践は、写真というメディアの時間性と物質性を浮かび上がらせる。
一方小玉は、光ではなく影の振る舞いに焦点を当てる。被写体である「本」は意味や機能を解体され、モノクローム像として再構築される。写真集の印刷技法であるダブルトーン構造を分解し、墨版とグレー版を二層のアクリル額装によって、写真を平面ではなく視点によって揺らぐ層として提示する。また、本を被写体とした作品群を写真集という形式へ回収することで、写真の支持体や記憶装置としての役割を問い返す。
銀に込められた光と、層に浮遊する影。その差異と交差を通じて、本展は鑑賞者自身の「写真を見る」という行為を再考させる場となることを目指す。
写真の構造を町屋でのぞく座談会【限定10名】
開催日時:
①2026年 4月 18日(土) 17:30〜
青野昭子×美術家・写真家、京都芸術大学教授/勝又公仁彦
開催地: ZINE gallery
〒605-0065 京都市東山区古門前通東大路西入古西町317-7号
参加費 1,000円/人
参加申込み
https://forms.gle/31WZFm8yTbRedS5dA
②2026年 4月 25日(土) 17:30〜
小玉真由美×美術家/鈴木崇
開催地: ZINE gallery
〒605-0065 京都市東山区古門前通東大路西入古西町317-7号
参加費 1,000円/人
参加申込み
https://forms.gle/zA6LEgCHZPKPCQkm9
ZINE gallery
〒605-0065 京都府京都市東山区古門前通東大路西入古西町317-7
Open: 4.18 Sat.–4.28 Tue.
Closed: Mon.
11:00 - 19:00
入場無料 | Free