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八木ジン
Jinn Yagi
20 years
『共にあるという選択』
人間の業は、すでに自然の一部となっている
私たち人間が生み出したプラスチックは、もはやこの地球上から消し去ることは出来ない存在となった。
それは自然の対極として扱われることが多いが、私はその境界に立ち、問いを投げかけたい。
もし、木の幹からプラスチックが芽吹くとしたら。
もし、自然が人間の「業を抱きしめ、共に生きる道を選んでいるとしたら。
この作品では、
自然と人工を明確に分けるのではなく、
両者がひとつの身体として、ひとつの風景として、共に呼吸するイメージを形にしている。
それは、拒絶ではなく受容のかたち。
悲しみではなく、未来への覚悟。
私たちは、何を生み出し、
何と共に生きていくのか——。
その問いを、枠の中に仕込んでいる。
2005年に初の個展を開催して以来、2025年で活動20周年を迎える節目の年、空間演出家・毛利臣男氏が開廊したアートスペース「感」にて個展を開催する。また、2005年は母であり現代アーティスト・環境芸術家の八木マリヨが同ギャラリーで個展を行っており、時としてお互いの20年の時を重ねた展示が実現する。 八木ジンは鉱石や景色や自身の絵画などを題材とし撮影を通して、 再解釈しながら幾重にも重ねる独自の手法で、人や物の細部に宿る輪廻の模様を描き出し 瞬間の中に潜む永遠を捉え、繊細な世界を映し出す 今回、モナコ、カンヌで撮影した写真や、プリントした作品を新たな景色と写すなど、立体的なコラージュやインスタレーションによる新たな空間体験を展開する。
アートスペース「感」
京都府京都市北区紫竹東高縄町69
Open: 4.11 Fri.−4.20 Sun. 13:00−18:00 Open everyday
13:00 - 18:00
入場無料