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松原 博子/キム・ジュンス/ラティティア・ジャケトン
Hiroko Matsubara / Kim Junsu / Lætitia Jacquetton
Courbe
3人のアーティストによる、courbe <曲線>の重なり。生命のかたわらに、新しい情景が生まれる。フォトグラファー松原博子がヌードに見出した、やわらかな曲線。皮膚に覆われた骨格が静かに隆起するさまは、時に風がなでていく草原のように、あるいは風化した石のように、人の身体を超えて風景を映し出す。共に展示を構成するのは、樹皮のように有機的な線が連なるキム・ジュンスの革。2022年LOEWE財団のクラフトプライズでファイナリストに選出されたキムは、ひとつの命が終わり残された革を余さず使い、独創的な手法で組み上げて弾力あるオブジェへと新しい命を導く。そして、石に垂れるラティティア・ジャケトンの吹きガラス。膨大な時をかけて今の姿を獲得した岩石に寄り添うガラスは、川辺の風景を切り出したような生命力に満ち、再び動き出すのを待つ流れのようにとろりとそこに止まる。流れるように、こだまするように、連鎖する曲線。三者の奏でる生命の対話。
ギャラリー素形
京都府京都市中京区室町通二条下ル蛸薬師町271ー1 然花抄院室町本店内
4.13 Sat.–4.27 Sat.
11:00-18:00
Closed: 4.22 Mon.
11:00 - 18:00
入場無料