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アリ・サロモン

Ari Salomon

インターフェイス

人工的なモノの中に宿る人間らしさを探求するシリーズ。

予期せぬ場所からまるでウィンクされたかのように、ヒトの顔があちこちにこの写真のフレームから浮き上がる。

人間の感知力のメカニカルな側面も、このシリーズを撮影する上で探究された。人間の知覚には『パレイドリア』という、ランダムで曖昧な刺激に意味を見出す脳のプロセスが発見されている。雲の形に動物を見出すのが一般的な例である。 天文学者カール・セーガンは、人は進化の初期から「ハードワイヤード」されており、顔を見つけることが生存術として組み込まれている、という仮説を立てている。

顔を見つけようと無意識に作動する私たちの脳の部分。顔のある物体を無意識のうちにデザインしたインダストリアルデザイナーの脳。相互の無意識の偶然の重なりが、写真によって可視化される。顔のようなオブジェはまるで都市を築き上げた名もない人々のように見え、私たちの周りを徘徊している・・・。

多くの顔のオブジェの写真を見ることによって、もしかしたら一種の知覚筋力のように、顔認識のスキルを強化することができるかもしれない。 このようにしてどこにでも顔が見えてくるようになるかもしれないし、他の感知のプロセスにも気づくきっかけにもなるかもしれない。

この展覧会は京都の「フェイスハウス」で開催中。 50年前に山下和正氏が設計したこの建物自体が、日常のものから顔を作る喜びの象徴となっている。

creative studio & shop OOO (Face House)

〒604-0012 京都府京都市中京区衣棚通二条上る竪大恩寺町740

4.13 Sat.–4.22 Mon.
11:00-18:00
Closed: Wed.

11:00 - 18:00

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