KG+ 2026

PICK UP

21

陳雨星

Yuxing Chen

東方の図景

ポスト植民地主義の視点から見た英国のシノワズリ建築の考察 — キュー・ガーデンズの南京磁器の塔レプリカを中心に。本プロジェクトは、歴史的資料、文献、及び東洋と西洋における異なる塔の層数描写の矛盾を分析することにより、文化的象徴が時代と共にいかに再文脈化されてきたかを明らかにするものである。写真表現と歴史的・現代的作品の対比を通して、東洋主義が視覚的ナラティヴの形成に果たす役割に疑問を投げかけ、現実と表象の間に存在する緊張関係を強調することによって、文化的イメージの批判的再評価を促す。

17世紀後半、ヨーロッパでは「東洋」的デザインへの関心が高まり、シノワズリ(中国趣味)が発展した。バロックおよびロココ時代には、建築から家具に至るまで様々な分野において、この潮流がヨーロッパ的嗜好に合わせて取り入れられた。17~18世紀にかけて、英国もまたこの美学を積極的に取り入れ、建築や室内装飾にシノワズリの要素を導入した。

1762年、ウィリアム・チェンバース卿は、当時中国の太平天国の乱によって破壊される以前の南京磁器の塔を模したレプリカをキュー・ガーデンズに建設した。この塔の実物が写真によって記録される以前の建造物であったため、東西それぞれに残された視覚的資料には微妙な差異が存在している。例えば、塔の層数に関する描写には九層および十層の異なるバージョンがあり、誤解を生じさせてきた。しかし、中国の漢伝仏教の伝統においては、塔の層数は奇数であることが多く、南京塔は九層であるとされている。キューの塔が十層であるという事実は、そのイメージの表象が現実を誤って伝えている可能性を示唆しており、現実と虚構の逆説的な関係を浮き彫りにする。

本プロジェクトでは、英国の王侯貴族の庭園に存在する中国風建築を調査・撮影し、それらが東洋文化の象徴として持つ意味を探ると同時に、文化的「他者」を描く際の西洋における知識生産の過程を批判的に検討する。写真作品の現代的提示を通して、東洋的要素の変容が西洋から東洋への視線をどのように形作ってきたかを明らかにし、写真が歴史的イメージと集合的記憶の形成において果たす重要な役割を強調する。

WarmUp Kyoto [THE PATH Studio]

〒600-8831 京都府京都市下京区花畑町582−4

Open: 4.18 Sat.–4.26 Sun.
Open Everyday

13:00 - 18:00

入場無料 | Free

RELATED EVENT - 関連イベント

OTHER EXHIBITIONS - その他の展示

ALL EXHIBITION