大矢信吾
Shingo OHYA
写真と2 次元モダンアートとの双対性
本写真展で提⽰されるのは,現実の光を起点として撮影された写真と,その写真から⾊彩や構造を抽出し,再構成することで⽣成された2 次現代元アートである。両者は同⼀のイメージを起源としながらも,異なる表現体系に属するものとして対置される。
写真は現実の光を直接的に受け⽌める表現であり,撮影という⾏為を通じて,現実世界との物理的な連続性を保持している。⼀⽅,写真から創作された2 次元モダンアートは,被写体としての具体性を意図的に後景化し,⾊や形,構造といった要素を再編成することで,現実とは異なる位相の像として⽴ち現れる。
また,統計物理学の世界には,双対性(duality)という重要な概念がある。これは,ある現象を対象として,異なる記述体系や視点から導かれた過程や結果が,最終的には同⼀の構造や本質へ収束する性質を指す。異なる出発点からの道筋を辿りながらも,結果はある⼀点へと導かれる。
現実に根差した陰影と⾊彩の像と,そこから抽出された⾊と形が現実から逸脱した像。そのあいだに⽣じる共鳴のなかに,表現の本質が等価となる基底を探る。本展⽰は,写真とそこから創造された2 次元モダンアート,さらに鑑賞者の三者が作品と相互作⽤する。その過程において,異なる起点を持つ⼆つの表現が,共通の感覚的・思考的な本質へと収束していく様相を可視化する試みである。
OM ART x Music Gallery
600-8216 京都府京都市下京区東塩小路町735-3
Open: 4.2 Thu.–5.3 Sun.
Open Everyday
09:00 - 16:00
入場無料 | Free
協力 | Cooperation: ギャラリー冬青 | Galley Tosei