KG+ 2026

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曾 彦翔、堤 麻乃、呉 依宣

Sean Tseng, Asano Tsutsumi, Sara Wu

生きられた写真──光・空間・知覚の対話

《生きられた写真》では、写真を単に「見る」対象としてではなく、リアルタイムで「生成・経験される」媒介として捉え、台湾と日本の3名のアーティスト──曾彦翔、堤麻乃、呉依宣──を招き、gallery Unfoldの空間に応答するサイトスペシフィックな作品を展示・紹介する。

彼らはそれぞれ独自のアプローチにより、物質や空間としての写真を用い、写真、彫刻、インスタレーションを横断する作品を制作している。本展では、ギャラリーの最も鮮明な特徴であるフランス窓を、光と影を写し通す写真の成立条件として捉えるとともに、内部の作品と相互に呼応しながら、天候や交通、人の気配といった絶えず変化する外部世界を媒介する装置として機能させることで、写真とそれを取り巻く環境を浮かび上がらせる。曾は、ギャラリーに現れる光と影を取り入れた彫刻を通じて、空間における現象的な探求を展開する。それに呼応するように、呉は複数の空間を映す写真を素材として空間に再配置することで、鑑賞時の身体的関与を呼び起こす。堤は建築そのものに着想を得て、ガラス面の反射や作品表面の映り込みを肯定的に捉え、それらを作品へと変換する。

このように、ギャラリーの空間がカメラとなり、イメージは決定的瞬間ではなく、時間と空間の中で生成され続けるプロセスとして立ち現れる。自然と人工の融合、視覚から身体感覚への転換、生成と消失のあわい、そして内と外が絶えず変化し続けるなかで、写真の「いのち」はシャッターが切られる瞬間に終わるのではなく、継続的かつ生成的な出来事として提示される。本展は、写真芸術における固定観念を揺さぶり、その境界を拡張する試みなのである。

gallery Unfold

〒606-8412 京都府京都市左京区浄土寺馬場町1-3

Open: 4.11 Sat.–4.26 Sun.
Open Everyday
*ウィンドウギャラリーは月〜水のみ | Window gallery view: Mon.–Wed.

13:00 - 19:00

*最終日は17:00まで | Until 17:00 on the last day

入場無料 | Free

キュレーター | Curators: 李 芊、黄 慕薇 | Chien Lee, Mu-Wei Huang

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