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成瀬 凜
Rin Naruse
ミラーりんぐっ!
私は写真を撮る行為そのものを再考するにあたり、「撮影者は写真に写らない」という写真メディア固有の構造に着目した。俳優・モデルとして“写る側”を経験してきた私にとって、本来は同じ場所に存在しているはずの撮影者だけがフレームの外へ退いていくという非対称性には違和感があった。もし撮影者と被写体が同時に写り込むことができるのなら、その関係はより自由で開かれたものになるのではないか。そこには、役割によって生じる力関係からの解放の可能性も含まれている。
本作では、その媒介として鏡を用いた。鏡は、私たちの日常と密接に結びつき、「他者から見えている自分」を確認する装置である。その機能性を拡張し、街中に鏡を配置することで、鏡に映る自己と鏡の外に広がる風景を同一フレームに重ねていく。制作には、現代において最も身近で簡略化されたメディアであるスマートフォンを使用し、「自撮り」という最小単位の写真行為へと表現を削ぎ落とした。本展《ミラーりんぐっ!》は、こうして生まれた「セルフミラーポートレート」により、撮影者と被写体の関係、そして「撮影者は写らない」という写真観そのものを問い直す試みである。
マガザンキョウト
〒602-8126 京都府京都市上京区中書町685-1
Open: 4.24 Fri.–5.6 Wed.
Closed: 4.27, 4.28, 4.30
13:00 - 19:00
入場無料 | Free
コーディネーター | Coordinator: イセウユ | iseuyu