A05
ミラ・レイ・サラバイ
Mila Rae Sarabhai
窓 Mado
本展の写真は、私の故郷アーメダバードにて始めた生きたアーカイブから生まれたものである。アーメダバードは、インド独立運動の経験が都市に深く刻まれた街であり、これらの作品には家族や歴史のアーカイブから得た素材が織り込まれ、過去の影に包まれた場所の重層的な肖像を形成している。
《White Windows》は、もともとある施設の窓を覆う形で展示された大型作品群のシリーズである。白い布に白インクで印刷されたこれらのイメージはほとんど視認できず、光が差し込むことでようやく姿を現す。シリーズの中心には《Bite the Hand》があり、伝統的なインドの衣服である白いサリーに印刷されている。この素材と色彩は、文化的な意味を強く帯びている。
ここで白は、色としての存在であると同時に象徴でもあり、喪、抹消、そして憧憬を語る役割を持つ。日光の変化に伴い、作品は変容する。イメージは明るくなったり、後退したり、あるいは消えたりし、知覚の中に現れたり消えたりする。存在と不在、光と影のあいだに漂い、瞬間ごとに異なる出会いを提供する。
インスタレーションに添えられた小規模のエッチングのシリーズは、これらのテーマを親密でシュールな領域へと拡張している。これらをあわせて鑑賞することで、記憶と想像のあいだに浮かぶ風景が立ち現れ、アーカイブ写真の持つ謎めいた性質を呼び起こす。
プロジェクトの基盤となった写真群は、インドの塩税の歴史をまとめた自費出版のアーティスト・フォトブックにも収められている。この過程において、アーカイブは自身に折り返され、塩の政治、白の象徴性、そして帝国の遺した影響を互いに結びつけている。
くろちく万蔵ビル 3F
京都府京都市中京区百足屋町374−2 くろちく万蔵ビル
Open: 4.18 Sat.–5.17 Sun.
Open everyday
10:30 - 18:30
*最終入場|Last Entry 18:00
入場無料