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鈴木 幹雄

Mikio Suzuki

交差する日常

本展は、1970年代に国立療養所沖縄愛楽園でハンセン病回復者・患者の生活を記録した写真家・鈴木幹雄の写真展である。会場は、清水寺の麓に位置する弓矢町の弓箭閣(きゅうせんかく)。
展示されるのは、沖縄愛楽園における入所者たちの日常生活を記録した写真作品と愛楽園の中で実際に使用されてきた日用品の現物資料である。それらは、隔離の中で彼らが自らの生活を維持し、築き上げてきた営みの証であり、「築き上げてきた日常」と「奪われた日常」という二つの生活をあらわす。
写真に写る日常は、国の隔離制度がなければ本来、社会のなかに連続して存在していたはずの「もう一つの私たちの日常」でもある。本展を、かつて清水寺への参道であった弓矢町という土地で地域の歴史性を示す清水寺参詣曼荼羅のプリントと共に展示することによって、鑑賞者の「現在の日常」と、彼らの「隔離された日常」とが空間的にも歴史的にも重なり合い、その断絶と連続が交差する場が生まれる。
来場者は、町会所という地域に開かれた日常的な空間でこの展示を体験することで、私たちが当たり前のように享受している日常と、隔離のなかで奪われながらも築き上げられた日常、その二つを行き来する身体的・時間的な経験を得るだろう。
そして二つの日常がこの場で交差するとき、来場者は「自分たちの生活に内在する歴史」や、「見えなくなっている他者の存在」にあらためて出会うことになる。

弓箭閣

〒605-0817 京都府京都市東山区弓矢町67-8

Open: 4.17 Fri.–5.6 Wed.
Closed: 4.20, 4.21, 4.27, 4.28

10:00 - 17:00

入場無料 | Free

協力 | Cooperation: Q、弓矢町 | Yumiyacho

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