A01
リュ・ヒョンミン
Hyunmin Ryu
キム・セヒョン
キム・セヒョンは、アーティストであるリュ・ヒョンミンの甥である。セヒョンは幼少期をリュとその家族とともに過ごし、家族と芸術の境界が曖昧な生活環境の中で育った。リュにとってセヒョンは単なる甥ではない。弟であり、息子であり、ときに友人でもある——複数の役割を体現する存在である。この重層的な関係性こそが、リュの継続的な写真制作の基盤となっている。
このプロジェクトは当初、きわめて個人的な行為として始まった。家族の時間のなかにある温もりや儚さを写真として留めようとする試みであった。しかし制作が進むにつれ、リュは、家族の一員であると同時にアーティストでもあるという自身の二つの立場が生み出す距離を、次第に意識するようになる。単なる家族写真を撮ろうとする意図も、それらのイメージがやがて芸術の文脈のなかで見られ、展示され、消費されるものであるという自覚によって、必然的に変容していった。この意識は彼のアプローチを複雑化させ、誠実さと表象のあいだに微かな緊張を生み出している。
リュにとって「家族写真」という概念は、もはや手の届かない理想となっている。すなわちそれは、芸術的意図の重みによって絶えず遠ざかっていく、感情の真実が宿るユートピアのようなものである。そのなかでキム・セヒョンは、単なる被写体としてではなく、個人的な次元と社会的な次元のあいだを揺れ動く存在として立ち現れる。彼は感情的な愛着の焦点であると同時に、家族の愛が屈折して映し出される鏡であり、さらに、見ること、表象すること、そしてどこかに属することの意味をめぐるアーティスト自身の変化し続ける理解を映し出す存在でもある。
くろちく万蔵ビル 3F
京都府京都市中京区百足屋町374−2 くろちく万蔵ビル
Open: 4.18 Sat.–5.17 Sun.
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10:30 - 18:30
*最終入場|Last Entry 18:00
入場無料