KG+ 2026

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和佐阿佑美

Ayumi Wasa

みどりのみち

私は泉北ニュータウンに住んでいる。高度経済成長期の住宅需要の受け皿として開発された、西日本最大級の造られた街だ。

緑道と呼ばれる、木々に囲まれた歩道が街全体に張り巡らされ、全てをつなぐとほぼフルマラソンと同じ距離にもなる。他のニュータウンの反省から、緑豊かになるよう願って植樹をしたそうだ。今ではうっそうと茂り、周囲の旧村地との境界線を色濃くしている。

縁もゆかりもないこの地に、結婚を機に越してきた。

出産というライフイベントは、職場からも、社会からも一変に切り離される。周辺から孤立した街が、一層遠くを感じさせる。世界的な感染症の流行が拍車をかけて、ここには娘と私しかいないのではないかと錯覚するほどだった。

子供を産み育てるのは不思議な行為だ。 当然だが、遺伝子の半分ずつを両親から受け継いでいることに、妙な恐ろしささえ感じている。

いつしかあらゆることに失敗は許されない気持ちに駆られ、しかし現実は思うようにはいかず、予想を遥かに超えていく。

“計画された理想の街”で成長していく、凛とした娘の強さに救われている。その姿は、焦燥した私に「そのままでいい」と思わせてくれる。


オープニングトーク
日時:4月29日(水/ 祝)18:30から40分程度(開場18:00)
会場:余波舎 / NAGORO BOOKS 参加無料・予約不要
※写真展会場内で実施 、座席はございません。予めご了承ください。

余波舎 / NAGORO BOOKS

〒602-8415 京都府京都市上京区前之町443 2F

Open: 4.29 Wed.–5.17 Sun.
Closed: Mon. Tue.
*5.4, 5.5はオープン | Open on 5.4, 5.5

12:00 - 19:00

入場無料 | Free

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