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関 康隆
Yasutaka Seki
あした無にかえる
30年以上離れていた故郷に戻り、高齢になった祖母に会う機会が増えた。 会う度に目に見えて衰えていく姿はいずれ訪れるその時を予感させた。 当たり前のものなどなく、ある日突然世界は一変する。 それを気付かせてくれたのなら、故郷で起きた震災は私にとってギフトだったのかも知れない。 当たり前の明日が崩れるということは時の無常の中では必然なのだ。 信じられないようなことが次々と起こる今、 どう生き抜くのか問われている気がする。 自分の中にあるわだかまりすらも無に帰し、それすらもギフトに変える力が必要だ。 誰もが胸の奥にそんな力を秘めている。
NEUTRAL
京都府京都市上京区皀莢町(サイカチチョウ)287
Open: 4.12 Sat.−4.27 Sun. 10:00−19:00 Open Everyday
10:00 - 19:00
入場無料