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07

寫眞館GELATIN

Shashinkan Gelatine

凄凄切切

凄凄切切(セイセイセツセツ)。 「極めてもの寂しいさま」という意味を持つ言葉であり、それこそが私が写真を撮りたいという衝動を掻き立てるものだ。 これまでに、日本の炭鉱「池島」や、台湾の「十三層遺跡」などを撮影してきた。 次に訪れるとき、それらは同じ姿をとどめてはいない。 大きな役目を終え、人に忘れられ、自然によって侵食されていく誰かの生きた証。 そしてそれは旅先にばかりあるものではない。 視点を変えれば、凄凄切切はあらゆるところに潜んでいる。 デジタルに移行するのは簡単だが、フィルムで写し出す粒子は格別なものがある。 その美しさに突き動かされた時、私の目はレンズとなり、絶滅寸前のフィルムにその生き様を焼き付けるのだ。 そこには裸眼では見えなかった極めてもの寂しい世界が写される。

ギャラリー八角

〒604-0881 京都府京都市中京区坂本町 686-2マルタカビル 4階東

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