KG+ 2022

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MUGA

MUGA

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MUGAは性への芽生えを、規制の中で抑制されてきたからこそ想像力が育まれたと振り返る。 そして同時に、本物に触れた時その呆気なさに興醒めしてしまった感覚も語っている。 はたして自分が高揚していたのは、隠されたものではなくモザイクや黒塗り、すなわち虚構だったのではないかと。 今回引用された月岡雪鼎の「四季画巻」は男女の交わりを四季の草花と重ねて描いた春画である。 この作品は現在イギリスのコレクターが所有している為、我々は作品を写真の画像データでしか見ることができない。 本展示の軸となるシリーズ作品「Four season’s」は、その写真データを元に抽象的なイメージを作り出している。 春画というモチーフに成人誌の規制表現であるモザイクや黒塗りといったイメージを挿入し、情報を減らすことで、隠されたものへの想像を誘う本作の構造は、MUGAの考える写真の虚構性と、真理の空洞性が同居する新たな作品となるだろう。

COCOTO by COCO Gallery

〒6048015 京都府京都市中京区鍋屋町209-2

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