劉星佑
Liu Hsing-Yu
KG+SELECTはKG+のアワード部門として2019年に始まった公募型のコンペティションです。世界中から集まったエントリーの中から、審査員の選考により選ばれた10名のアーティストが、条件を揃えた会場を与えられ、製作費の支援を受け、1ヶ月にわたり展覧会を開催します。国際的に活躍する審査員が実際の展覧会を審査し、グランプリを選出します。グランプリに選出されたアーティストは、奨励金を受け、翌年のKYOTOGRAPHIEにて展覧会を開催します。さまざまな媒体やメディアからも注目されるKG+SELECTは、KYOTOGRAPHIEへのステップアップを経て、さらなる飛躍を可能にする展示型アワードです。
KG+SELECT Award 2024の受賞者には、劉星佑|Liu Hsing-Yu が選出されました。
劉氏は2025年のKYOTOGRAPHIEにて、メインプログラムの一つとして展覧会が開催されます。
劉星佑
Liu Hsing-Yu
「住所不明|The Mail Address is No Longer Valid」
名前や住所、生年月日、住民登録番号といった個人情報は、現在の私たちに残された唯一の、絶対不変の「手書き文字」である。劉星佑は日本統治下の「戸籍」に記載された文字を書き写し、絵に描き、そして自分の両親とともに先祖の故郷の地を訪れた。写真インスタレーションの作品《The Address is No Longer Valid(住所不明)》は、台湾で同性婚が合法化されたことを劉家の先祖たちに伝える、結婚式の招待状のようなものである。劉の両親は、劉が同性愛者であることをカミングアウトしたとき、それを受け入れようとはしなかったが、それでもこのプロジェクトに参加することには同意し、父親はウェディングドレスを身にまとい、母親はスーツに身を包んで被写体となった。